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2025/03/30
特許出願動向調査のレポートから改良すべき技術を抽出する。
コニカミノルタの出願動向調査のレポートに書き出された「2-9 新規メイングループを含むサンプル公報」から次の公報データを抽出した。
特開2021-176424(医療診断支援装置、医療診断支援プログラム、および医療診断支援方法) コード:J01A07;C02;H
・対象者個人の疾患の発症リスクを精度よく推定するための医療診断支援装置を提供する
そこで、改良したい技術を次のように設定した。
「それぞれ異なるタイミングにおいて同一の対象者について取得された2つ以上の医療関連情報に関する差分情報を取得する取得部と、学習済みの識別器を用いて、前記取得部によって取得された前記差分情報を入力とし、特定の時点における前記対象者の疾患の発症リスクに関する情報を推定する推定部と、前記推定部によって推定された前記発症リスクに関する情報を出力部に出力させる制御部と、を有する医療診断支援装置。」
次に、60万件の課題・対策データを以下の絞り込み条件により絞り込んだ。
・推定
・精度
・A04A09F(推定精度向上)
絞り込まれた公報データから次の2件を抽出し、表現を修正してみた。
特開2015-210544 (類似度 0.227907)
要約」「移動物体の移動履歴に基づき、前記移動物体の移動状態を類型化する類型化部と、前記類型化部により類型化された前記移動状態を、前記類型化部により類型化された前記移動状態とは異なる移動状態まで拡張して得られる複数の将来の移動状態候補に基づき、前記移動物体の将来の位置を推定する推定部と、前記推定部の推定結果に基づき前記移動物体の衝突可能性を判定する判定部と、を備える。」
↓
修正
「移動履歴→診療履歴、異なる移動状態→異なる処置、衝突可能性→発症リスク」に修正
患者の診療履歴に基づき、前記患者の診療履歴を類型化する類型化部と、前記類型化部により類型化された前記診療履歴を、前記類型化部により類型化された前記診療履歴とは異なる処置まで拡張して得られる複数の将来の診療履歴候補に基づき、前記患者の将来の状態を推定する推定部と、前記推定部の推定結果に基づき前記患者の発症リスクを判定する判定部と、を備える。
特開2022-133570 (類似度 0.22439)
要約「音環境におかれた被測定者の感情を推定する感情推定装置において、感情推定の精度を向上させる。音環境における音データを取得する音データ取得手段と、被測定者の感情状態を所定の感情推定式に基づいて推定する推定手段とを備えた感情推定装置において、音データのテクスチャ特徴量に基づいて、音データを音源の種類毎に予め設定されたカテゴリに分類するカテゴリ分類フィルタ32を備え、音データがどのカテゴリに分類されたかにしたがって、感情推定式を補正する。」
↓
修正
「音データ取得手段→診療情報取得手段、被測定者→患者、感情状態→病状、音データのテクスチャ特徴量→病状の特徴量、音データを音源の種類毎に予め設定されたカテゴリに分類→病状を病気の種類毎にカテゴリに分類」に修正
「診療情報取得手段と、患者の病状を所定の病状推定式に基づいて推定する推定手段とを備えた病状推定装置において、病状の特徴量に基づいて、病状を病気の種類毎にカテゴリに分類するカテゴリ分類フィルタを備え、病状がどのカテゴリに分類されたかにしたがって、病状推定式を補正する。
この結果を見ると、要約の語句を対象技術の用語に置換することにより、一応、参考になりそうな情報を取得できそうだが、求めているものとは異なるので、テストを継続する。
なお、次の課題コードだけで絞り込んだ結果は以下のとおり。
・A04A09F(推定精度向上)
・P02(医療診断)
絞り込みの結果は4件であり、次の1件が含まれていた。
特開2021-024378 (類似度 0.171717172)
要約「利用者の感情の推定精度を高めることが可能な感情推定装置を提供すること。本開示の一実施形態に係る感情推定装置10は、連続する複数のイベントの間における利用者の各表情の表情スコア及び当該表情スコアの変化に関する特徴量の少なくとも一方である指標値と、連続する複数のイベントに相関する感情との対応関係に基づいて、取得した利用者の各表情の指標値に対応する感情を、利用者の感情として推定する感情推定部108とを備える。」
また、対象技術とした特開2021-176424が絞り込み途中でなくなった理由は、課題コードを付与するための課題KW表のキーワードが不足していたためであった。
したがって、ミクロ分析では最初から課題コードで絞り込むことは避けるべきだが、今回のような類似技術を見つける用途では差し支えないと思われる。
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2025/03/31
特許出願動向調査のレポートから改良すべき技術を抽出する。
三菱電機の出願動向調査のレポートに書き出された「2-9 新規メイングループを含むサンプル公報」から2件の公報データを抽出したが、その一件目は以下のとおり。
特開2021-057066(圧縮データ) コード:F
・ニューラルネットワークのパラメータデータを高圧縮することができる圧縮データを提供する。
そこで、改良したい技術を次のように設定した。
「ニューラルネットワークのパラメータデータを量子化するときの量子化ステップが定義された量子化情報と量子化情報における量子化ステップで量子化されたパラメータデータを含むネットワーク構成情報とを符号化して生成する。」
次に、60万件の課題・対策データを以下の絞り込み条件により絞り込んだ。
・ニューラルネットワーク
・符号化
・量子化;パラメータ
・構成情報
以下の公報が抽出されたが、いずれも三菱電機の出願であったので、改良技術として利用できるものは見つからなかった。
特開2021-057066 圧縮データ (類似度 0.787645)
WO19/008752 データ処理装置、データ処理方法および圧縮データ (類似度 0.616541)
WO20/174658 データ処理装置、データ処理システムおよびデータ処理方法 (類似度 0.312236)
WO21/059476 データ処理装置、データ処理システムおよびデータ処理方法 (類似度 0.208333)
特開2022-134138 データ処理装置、データ処理システムおよびデータ処理方法 (類似度 0.193878)
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抽出された残りの1件は次のとおり。
特開2021-136154(灯具装着器具、照明装置および矯正具) コード:E02A;E03A;E01
・器具本体全体にわたって開口寸法を精度良く管理することができる灯具装着器具、照明装置および矯正具を提供することを目的とする。
次に、60万件の課題・対策データを以下の絞り込み条件により絞り込んだ。
・開口寸法
・変形;成形;矯正;修正
・装着;取付;取り付;固定
以下の公報が抽出されたが、改良技術として利用できるものは見つからなかった。
特開2012-146494(類似度 0.110429448)
「キックバネ21の可動範囲内に設けられたスリット10dは、枠体20の器具本体10への着脱方向における開口寸法が、キックバネ21の各腕部21aの先端から外側へ突出する引掛片21bの長さ寸法よりも小さく設定されている。」
特開2014-032867(類似度 0.079831933)
「一対の弾性接触片28,28の対向方向において、挿通スリット32の開口寸法が、折り返し部30の離隔寸法よりも小さくなるようにした。」
以上のとおり、このアプローチでは改良技術を見つけられなかったので、アプローチを変更する。
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2025/04/06
これまでは、サンプル公報に付与されていた課題コードや、サンプル公報に使用されていたキーワードを、そのまま絞り込み条件として使用していたが、「課題code化data.xlsx」からサンプル公報の課題や、改良技術に関連しそうな課題コードを抽出し、この抽出された課題コードを中心に絞り込むように変更した。
流れとしては、次のようになる。
・出願動向調査のレポートに書き出された「2-9 新規メイングループを含むサンプル公報」からサンプル公報を抽出する。
・サンプル公報の課題コードを調べる。
・サンプル公報の課題を要素に分割し、それぞれの観点から改良したい技術を定義する。
・定義した技術内容からキーワードを選択し、「課題code化data.xlsx」から利用できそうな課題コードを抽出する。
・88社の公報データから、上記抽出された課題コードを含む公報データを抽出する。
・必要なら、新たな課題コードを追加し、またはキーワードを追加して絞り込みを続け、あるいはキーワードによりノイズ公報を除去するなどして100件程度に絞り込む。
・絞り込んだ公報の内容を要約などにより確認し、参考になりそうな公報を抽出する。
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このようにして絞り込みを行った結果、これまでより多くの参考公報を抽出できたが、そのまま参考技術を開示している公報は見つからなかった。
しかしながら、「課題code化data.xlsx」から利用できそうな課題コードを抽出するというステップで、関連する多くの課題を見ることになり、これが改良技術を思い付くヒントになりそうである。
また、参考公報の中にも、改良技術を思い付くヒントが書かれているかもしれないと期待している。
したがって、しばらくはこの絞り込み方法をテストすることとした。
なお、このアプローチを実現するために、「課題・主要構成一括作成・CDKW絞り込み03.ipynb」を改良し、名称も次のように変更した。
「課題・主要構成一括抽出・CDKW絞り込み04.ipynb」
変更内容は、次のとおり
・入力された削除キーワードを含む公報をノイズ公報を除去する。
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参考として、新しい絞り込み方法の具体例を以下に示しておきます。
・出願動向調査のレポートに書き出された「2-9 新規メイングループを含むサンプル公報」から次の公報データを抽出した。
特開2021-176424(医療診断支援装置、医療診断支援プログラム、および医療診断支援方法)
「対象者個人の疾患の発症リスクを精度よく推定するための医療診断支援装置を提供する」
・上記サンプル公報の公報データを「課題分析公報.xlsx」にセットし、プログラムを実行して課題と課題コードを調べた。
・・[‘情報を特定;識別;診断;推定;診断支援;医療;医療診断;医療診断方法改良;疾患リスクを推定;疾患特定;リスク;精度;精度向上’]
[‘B05C02;B05C22;B06F;B07;L02D08B;P;P02;P02B;P02I01C;P02I03B;Q09;A04;A04A’]
・「課題code化data.xlsx」からこの課題と課題コードの近くに設定された課題と課題コードから利用できそうな次の課題と課題コードを抽出した。
疾患リスクの判定 P02I01A
疾患リスクを推定 P02I01C
・次に、改良したい技術を次のように設定した。
「疾患の発症リスクを推定する」 絞り込み1
「診断技術の精度を向上する」 絞り込み2
「リスクを推定する精度を向上する」 絞り込み3
・上記設定を参考として、「課題code化data.xlsx」から利用できそうな課題を抽出する。(この作業では、「キーワードによる課題検索V01.ipynb」を使用する。)
このようにして作成した絞り込み条件は次のとおり。
・絞り込み1
「疾患の発症リスクを推定する」
・・疾患リスクの判定 A P02I01A
・・疾患リスクを推定 C P02I01C
・絞り込み2
「診断技術の精度を向上する」
・・診断正確化 B06F16
・・劣化を診断 B06F18
・・劣化を判定 B06F30
・・劣化を推定 B06F31
・・診断能を向上 P02B06
・・疾患のリスクを診断 P02B10
・・比較診断の確度の向上 P02E05
・・正確な診断 P02E07
・・患者の診断を支援 P02H09
・・診断精度向上 A04A11E
・・健全性を診断 B06F01F
・・診断的評価の支援 L02D08B02
・・症状予測支援 L02D08B07
・・絞り込まれた公報の内容を見て、次のキーワードを削除キーワードとして設定した。
・・・ “自動車;内燃機関;車両;エンジン;モータ;燃料;排気;電池;バッテリ;ソレノイド”
・・・”リーダライタ;加速度;漏電; コイル;タイル;避雷器;設備;変圧器;配管;分離装置;タンク; コンクリート; クリープ;構造物; ヒューズ;発電;機械要素; プラント;航空機; ケーブル;タービン;軸受; エレベータ;油入電気機器”
・・・ “半導体;回転機;電線;電流センサ;エレベータ;ケーブル;プローブ試薬;屋根;ケーブル;外皮;プラント;溶接;セキュリティ;操作特性;電線;建物;圧電体;コイル;流量計;樹脂粒子;ホームドア;水質診断;ホルダ;通信装置;外装材;ヒューズ;シール材;電源監視;フォールトトレラントシステム;電力補償”
「精度」についても利用できそうな課題と課題コードを抽出したが、長くなるので省略する。
同様に、「絞り込み3」で抽出した課題と課題コードも省略する。
以上